初心者でも魅力がわかる!宝塚歌劇団の各組の特徴を紹介

宝塚歌劇団 初心者
宝塚歌劇団 初心者
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宝塚歌劇団には花組、月組、雪組、星組、宙組の5つの組があり、それぞれの組が異なる作品を各地で順番に公演しています。

1913年に創立した宝塚歌劇団は、観客数の増加に伴い1921年に団員を組ごとに分ける「組制度」を導入しました。
以来、組制度は宝塚ならではの公演体制の特徴として、現在に至るまで受け継がれています。

宝塚初心者にとっては、各組の特徴やおすすめの組はあるのかなどは気になるところではないでしょうか?
そこで、今回は花組、月組、雪組、宙組、そして各組の公演を支える専科の特徴をそれぞれ紹介していきます!

■花組

花組
花組

花組は、1921年に宝塚で最初に誕生した最も古い歴史を持つ組です。
現在では宝塚を象徴する黒燕尾をまとった男役の群衆は、花組の公演から誕生しました。
その長い歴史から5組の中でも正統派と呼ばれ、宝塚入団を志す少女たちの多くは「花組の男役・娘役になりたい!」と夢見るそうです。

組のイメージカラーはピンク。組のマークには2輪の花がデザインされています。

◆おすすめポイント:ダンスの花組

花組のおすすめポイントは、ダンスが得意なスターが多いところ。
「ダンスの花組」とよばれ、スタイリッシュなスーツ姿の男役による群舞からしっとりとロマンチックな男役トップと娘役トップによるデュエットダンスまで、華やかで切れのある身のこなしは見ていてうっとりすること間違いなしです。

◆花組の代表的な作品

・「TOP HAT」
・「ポーの一族」
・「花より男子」
・「はいからさんが通る」

◆花組トップコンビ

出典:宝塚歌劇 公式チャンネル Takarazuka Revue Company

現在の花組の男役トップは柚香光(ゆずか れい)さん、娘役トップは星風まどか(ほしかぜ まどか)さんです。
トップコンビのお二人は”れいまど”と呼ばれ、少女漫画の王子様のような圧倒的ビジュアルの柚香さんと宝塚らしい可憐でひたむきな少女役がお似合いの星風さん。
お二人が並ぶ姿は、まさに少女漫画から飛び出してきたような華々しさがあります!

【歴代の代表的な男役トップスター】
・越路吹雪さん
・真矢みきさん
・春野寿美礼さん
・蘭寿とむさん
・明日海りおさん

【歴代の代表的な娘役トップスター】
・蘭乃はなさん
・花乃まりあさん
・仙名彩世さん
・華優希さん

■月組

月組
月組

組制度が初めて導入された際、第一部の組が花組で第二部の組として誕生したのが月組になります。
花組と同じく古い歴史を持つ月組は、「ベルサイユのばら」や「風と共に去りぬ」など宝塚を代表する人気作を初めて上演した組です。

組のイメージカラーはイエローで、組のマークには満月に霞がかかったような風流なデザインになっています。

◆おすすめポイント:芝居の月組

月組は「芝居の月組」と言われていて、5組の中でも特に演技力の高さが評価されている組です。
人間味にあふれるお芝居からシリアスなお芝居まで、歌い方や表情にもこだわった繊細な演技をするスターが多い組だと言われています。
そのためなのか、歴代のトップスターの中にはドラマや映画などで活躍されている女優さんが多いです。

◆月組の代表的な作品

・「十二夜」
・「トゥーランドット」
・「ピガール協奏曲」
・「今夜、ロマンス劇場で」

◆月組トップコンビ

出典:宝塚歌劇 公式チャンネル Takarazuka Revue Company

現在の月組の男役トップは月城かなと(つきしろ かなと)さん、娘役のトップは海乃美月(うみの みつき)さん。

“れこうみ"と呼ばれる現トップコンビは、落ち着きのある大人の雰囲気で観客を魅了します。
好青年が似合う正統派な男役の月城さんと、上品さをまとう海乃さんの安定感は抜群で、セリフの掛け合い一つ一つに繊細な演技力が感じられます。

【歴代の代表的な男役トップスター】
・大地真央さん
・剣幸さん
・涼風真世さん
・天海祐希さん
・真琴つばささん
・ 紫吹淳さん
・瀬奈じゅんさん
・ 霧矢大夢さん

【歴代の代表的な娘役トップスター】
・黒木瞳さん
・映美くららさん
・愛希れいかさん
・美園さくらさん

■雪組

雪組
雪組

初代・宝塚大劇場の開場と同じ1924年に設立されたのが、雪組です。
3番目に発足した雪組は、現在でも宝塚作品の中で絶大な人気を誇る「エリザベート」を初めて上演しました。
またこれまで少女漫画を原作にした作品が多い宝塚において、「るろうに剣心」や「ルパン三世」、「シティーハンター」などの少年漫画が原作のミュージカルを数多く上演した組でもあります。
組のイメージカラーはグリーン。マークには大きな雪の結晶がデザインされています。

◆おすすめポイント:日本物の雪組

雪組は日本物作品の人情味あふれる芝居や着物の所作の美しさに定評があり、「日本物の雪組」と呼ばれて評価されています。
殺陣や舞踊など日本物ならではのシーンも素晴らしく、アクションと芝居、歌のバランスの良さから作り出すステージは圧巻です。
雪組のジェンヌは、男役は袴、女役はお引きずりをそれぞれ自分専用で持っているという噂もあります・・・!

◆雪組の代表的な作品

・「ローマの休日」
・「るろうに剣心」
・「ルパン三世 -王妃の首飾りを追え!-」
・「CITY HUNTER-盗まれたXYZ-」

◆雪組トップコンビ


出典:宝塚歌劇 公式チャンネル Takarazuka Revue Company

雪組の現トップコンビは、抜群のスタイルの良さと幅の広い演技力が持ち味の男役・彩風咲奈(あやかぜ さきな)さんと、くるくる変わる豊かな表情が愛らしい娘役の夢白あや(ゆめしろ あや)さんです。

夢白さんは2022年12月26日に娘役トップに就いたため、”さきあや”コンビは雪組のトップコンビとしてまだスタートしたばかり。
彩風さんが夢白さんを優しくリードし、夢白さんが彩風さんを明るい笑顔で照らす姿はまさにお似合いです。

【歴代の代表的な男役トップスター】
・一路真輝さん
・朝海ひかるさん
・壮壮一帆さん
・早霧せいなさん
・望海風斗さん

【歴代の代表的な娘役トップスター】
・紺野まひるさん
・白羽ゆりさん(星組トップ娘役にも就任)
・咲妃みゆさん
・真彩希帆さん

■星組

星組
星組

1933年に誕生した星組は太平洋戦争に伴い一時廃止されましたが、1948年に復活し現在も活躍する宝塚で3番目の組です。
「スカーレット・ピンパーネル」や「ロミオとジュリエット」など、人気ミュージカルの宝塚版を数多く初演しています。
宝塚作品はお芝居とショーの二本立て構成が基本ですが、二部構成のお芝居を上演する一本物の作品が多いです。

イメージカラーはブルーで、大小二つの星をデザインした組マークがシンボルです。

◆おすすめポイント:コスチュームの星組

星組はステージ映えするキラキラとしたスターが多く、華やかなコスチュームを見事に着こなす姿から「コスチュームの星組」と呼ばれています。
歴代のトップスターも、個性的なスターが多いことで知られています。
ビジュアルの良さだけではなくダンスと歌も情熱的で、組が一丸となって放つエネルギッシュなパワーもおすすめポイントの1つです。

◆星組の代表的な作品

・「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」
・「めぐり会いは再び」
・「ロックオペラ モーツァルト」
・「ディミトリ〜曙光に散る、紫の花〜」

◆星組トップコンビ


出典:宝塚歌劇 公式チャンネル Takarazuka Revue Company

現在の星組トップコンビは、男役トップの礼真琴(れい まこと)さんと、娘役トップの舞空ひとみ(まいそら ひとみ)さんです。
”ことなこ”コンビと呼ばれるお二人は、パワフルで情熱的なデュエットダンスでファンを魅了しています。
しなやかな身体能力を生かしたダンスと安定感のある歌声の礼さんと、宝塚らしいお転婆なヒロインがお似合いのキュートな舞空さんの掛け合いは、活気があって楽しいです!

【歴代の代表的な男役トップスター】
・鳳蘭さん
・香寿たつきさん
・安蘭けいさん
・柚希礼音さん
・紅ゆずるさん

【歴代の代表的な娘役トップスター】
・檀れいさん(月組トップ娘役にも就任)
・夢咲ねねさん
・妃海風さん
・綺咲愛里さん

■宙組

宙組
宙組

宝塚の中で最も新しく設立された5番目の組が、1998年に誕生した宙組です。
花組、月組、雪組、星組の選抜メンバーで構成された宙組は、設立時に大きな話題を呼びました。
宙組の誕生により東京でも宝塚の通年公演が可能になり、今に至ります。

組のイメージカラーはパープル。
組のマークには銀河の星を連想させるラインがデザインされていて、宙組のグッズには惑星のモチーフがたびたび登場します。

◆おすすめポイント:コーラスの宙組

「コーラスの宙組」と評価される宙組のおすすめポイントは、コーラスの完成度の高さです。
コミカルなお芝居もシリアスなシーンも、メインキャラだけではなくアンサンブルの安定感もあり、作りこまれた世界観は迫力があります。
和気あいあいとした組の雰囲気が舞台からも伝わってくるので、日頃の団結力がレベルの高いコーラスを作り出しているのかもしれませんね。

◆宙組の代表的な作品

・「カサブランカ」
・「アナスタシア」
・「シャーロック・ホームズ-The Game Is Afoot!-」
・「HiGH&LOW-THE PREQUEL-」

◆宙組トップコンビ


出典:チケットJCB公式Twitterアカウント(@TicketJCB)

宙組は、2023年6月11日に前トップコンビの真風涼帆(まかぜ すずほ)さんと潤花(じゅん はな)さんが同時に退団したばかり。
次期トップに就任するのは、男役の芹香斗亜(せりか とあ)さんと娘役の春乃さくら(はるの さくら)さんです。

芹香さんは、これまで宙組男役の二番手として活躍していました。
王子様のようなビジュアルでシリアスな役もこなす存在感のある男役です。
春乃さんは新人公演や外部劇場の公演でヒロイン経験がある娘役。
芹香さんは「キキ」、春乃さんは「さー」というあだ名がそれぞれあるのですが、コンビでなんと呼ぶのかはまだファンの間でも定まっていないようです。

宙組の新トップは、2022年7月23日から東京の東京建物Brillia HALLでで上演される「Xcalibur エクスカリバー」でお披露目となります。
どんなコンビネーションが見られるのか、期待が膨らみますね!

【歴代の代表的な男役トップスター】
・姿月あさとさん
・和央ようかさん
・大和悠河さん
・凰稀かなめさん
・朝夏まなとさん

【歴代の代表的な娘役トップスター】
・花總まりさん(雪組トップ娘役にも就任)
・野々すみかさん
・実咲凛音さん

■専科

専科
専科

専科は5組には属さず、各組の公演に特別出演するジェンヌの集まりです。
プロフェッショナルな実力を持つベテラン揃いで、作品において重要な役割を果たす登場人物を専科のジェンヌが演じるのが恒例となっています。

専科には芸歴の長いメンバーが多く、お芝居にはなくてはならない老け役やいびり役を努めることが多いです。
舞台を引き締め、作品の魅力に深みを持たせるのが専科の魅力と言えるでしょう。

専科のカラーは、いぶし銀をイメージさせる黒やグレー。
マークには宝石のモチーフがデザインされています。

■まとめ

宝塚歌劇団の5つの組、そして各組を支える専科について紹介しました。
花組、月組、雪組、星組、宙組にはランクの差はありませんが、それぞれが異なる特徴を持っていて、その組にしかない持ち味があります。

どの組のステージも華やかで素敵ですが、それぞれの特徴を知るとより観劇が楽しめるのではないでしょうか?
見たい公演を作品で選ぶのはもちろん、組ごとの公演を見てそれぞれの良さや推しの組を探すのも宝塚観劇の醍醐味です♪